桃

だれもが愛しいチャンピオンの桃のネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

スペインで年間興行成績1位となった当作。

ストーリーとしては正直、既視感もあるベタなスポーツ映画。
それを魅力的にしているのは、実際に知的障がいをもつ10人の役者と、底向け明るく前向きなメッセージかなと。
(特にコジャンテスのロックンローンな振る舞いは最高に盛り上がった!)

主人公マルコはプロバスケットボールチームのサブコーチ。
勝利に執着し、利己的で、短気な振る舞いからトラブルを招き、監督も外され、社会奉仕活動として障がいバスケットボールチームをみることに。

メンバーの自由な振る舞いに頭を抱えるマルコだったが、大会に出る為、試合に勝つ為にチームが1つになっていき、絆がうまれていく。

テーマとして、
・親と子の愛
「僕たちみたいな子どもが産まれたら嫌だろうね
でも僕は父親はコーチみたいな人がいい」

試合に勝てずに謝るマルコに「自分の子が幸せだったら、親はそれでいいのよ」というマルコの母親。

・「健常って何だ?」
ロマンが「マルコだって障がい者だ」というように、
誰もがそれぞれ、不器用さを抱えている。

2位、"サブ"になれてかっこいい!と祝福するメンバー達。
その姿をみて、1位、勝利に拘って生き辛さを抱えていたマルコも変わる。

それぞれにとって課題、壁は異なる。
それぞれの壁を乗り越えたときに、おめでとうと祝福しあえる仲間がいれば、
人生が豊かになる、と強く思った。
桃