てるる

スターフィッシュのてるるのレビュー・感想・評価

スターフィッシュ(2018年製作の映画)
4.0
未体験ゾーン2022その⑨

ホントはコレの前に「人狼ゲーム 夜になったら、最後」を観たんですが、まさかの8割くらい寝倒したので(しかもオチの時に目覚めた)レビュー書けず😅

海外で公開された時から楽しみにしていた本作。
難解というか、考察しがいのある作品だった。

冒頭に「実話を元にしてます」て出るけど、実話なのは監督の友人が亡くなったことだけで、あとはフィクションです。

いや、フィクションというより心象風景というか妄想というか空想というか。
普通にアポカリプト映画だし、モンスターも出てきます。

そんな終末世界を救うため、亡き親友から託された世界を救うミッション。
それは思い出の場所に隠されたミックステープを繋げること。

主人公オーブリーの心の奥底にある悔恨と哀しみ、どん底からの心の変遷が描かれる。

結構めまぐるしく場面が転換するし、たいした説明も無いのでボーッとしてると混乱しちゃうかも。
更には途中アニメになったりもするし。

タイトルの書道感とかお茶とか、ちょいちょい日本要素が出てくるなと思ったら(アニメ制作は手塚プロだし)、亡くなった親友の方が日系人らしい。

でも音楽と作品の作りがマッチしてて、さながらPVを観ているかのよう。

65daysofstaticとかシガー・ロスとか、昔レコ屋で働いてた時に好きだったアーティストやポストロック的な音楽が多数使用されてます。
idiot pilotぽい曲もあったけど、エンドロールで出てこなかったから違うのか。

この辺は実際に監督や親友の人が当時好きだった音樂なんだろか。

こういうある意味で監督の自己満みたいな作品で好きか嫌いかはっきり分かれるけど、雰囲気とか含め好きだった。

途中で「ミスト」に出てくるような超巨大モンスターが出てくるとこも好き。
え、もしかして監督はスティーブン・キングの「霧」も好きなのかな…とか考えちゃう。

正直、万人にはオススメ出来ないけど、好きな人は好きな類の作品だと思う。
なんなら最初に「実話です」とか出さない方が良かったんじゃないだろか…。
てるる

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