本作を「実話に基づく物語」と言い切る所から、監督の芸術家としての強度と尖り具合が伺える。
親友の死に直面した主人公(監督)が、立ち直るまでのプロセスを描いた心象的なSF作品。
最後に主人公がフラッシュバックするのが、親友ではなく浮気相手の彼氏との思い出だったのが凄くリアルだと思った。
浜辺で裸になるシーンが印象的にリフレインするので、「一夜限りの過ち」だったのかと思ったら、ゴリゴリに付き合ってて草。多分、親友が病気になってしまってから付き合い始めたんだろうな。ちゃんと主人公が100悪いので死ぬ程自己嫌悪と後悔に塗れるのにも納得。
そしてどれだけ最悪な事をしてしまったとしても、そこから立ち直るには自分で過去を忘れて、自分を許せるように努力するしかない。