親友を亡くした女性はその悲しさから親友の家に入り込んで一晩を明かす。翌朝目を覚ますと世界は怪物が蔓延る世界に一変しており、彼女は親友が遺したミックステープを集めるため旅をする...というお話
結構前からかなり話題になっていた作品ではあったものの、ただの雰囲気映画なんだろうなと思い鑑賞を先延ばしにしていましたが...話題になるのも納得の出来で素晴らしかった。
物語の全てがメタファーで構成されているため1度見ただけでは完全に物語の全貌を把握するのは難しいものの、監督の描きたかった内容は存分に伝わってきたし、最後は普通に感動してしまった。
確かに映像美重視の雰囲気映画ではあったが、ホラー要素は強くてSF的な要素や青春的な要素、そしてアニメまで幅広くジャンルを横断するような物語になっていてエンタメ性も高いから良かった。そして(良い意味で)自己啓発的。言わば心に傷を負った主人公が自己を肯定するようになるまでの旅路であり、実話を基にした通り監督の独りよがりな内容ながらも、セラピー療法の内容を良い具合にメタファーとフィクションに落としてこんでいるから面白い。
にしても雪に覆われた街の雰囲気が最高だし音楽も見事に心に染みる選曲ばかりで最高。もう何回か見返したい。
