メイマーツインズ

ミッドウェイのメイマーツインズのレビュー・感想・評価

ミッドウェイ(2019年製作の映画)
3.5
《勝者も、敗者も、海に全てを捧げた。》

太平洋戦争において天下分け目の戦いとなった”ミッドウェー海戦〟を描いた本作。
ずっと興味があったけど、”駄作の帝王〟ローランド・エメリッヒ監督ということで避けてきた…(苦笑)
Netflixにて。



真珠湾攻撃からミッドウェー海戦までの流れ、そして水面下の攻防を日米双方の視点から臨場感溢れる映像で描いている。

ローランド・エメリッヒ作品は、”インデペンデンス・デイ〟を代表するように、脚本が悪く大味な展開のイメージ。
だが、本作は史実を基にしているので、彼のクオリティー高い映像技術が活かされている。

マイケル・ベイ監督の駄作”パールハーバー〟が日本側の描き方が酷すぎたのに対し、完璧とは言わないまでも悪くない。
日本に対して敬意を感じ、好感がもてる。
豊川悦司、國村隼、浅野忠信といった日本人の役者たち。
豊川悦司の山本五十六、浅野忠信の山口多聞はちょっとイメージとは違うかなぁ…(苦笑)

ウディ・ハレルソン、アーロン・エッカート、パトリック・ウィルソン、デニス・クエイド、
彼らの勇ましい軍服姿は新鮮だ。

ミッドウェー海戦は、日本が戦力では圧倒的に有利であったのは間違いなく、それまでが破竹の勢いだったゆえに、日本海軍の慢心とアメリカ軍への侮りが敗北に繋がったと言われている。

浅野忠信演じる山口多聞。
アメリカ軍を恐れさせた勇将として、今でも評価が高い。
歴史にifは禁物だが、現場の司令官が南雲忠一ではなく、山口多聞だったら…
真珠湾攻撃〜ミッドウェーの戦局が全く違うものとなり、太平洋戦争の流れが大きく変わっていたに違いない。
ミッドウェー海戦で日本が1番失ってはならなかったもの。
それは山口多聞、その人の存在だった…

ローランド・エメリッヒ監督らしくない、良作です(笑)