和田島イサキ

ミッドウェイの和田島イサキのレビュー・感想・評価

ミッドウェイ(2019年製作の映画)
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 勝ち目のない戦を勇気と努力でひっくり返した、太平洋戦争の英雄たちの物語。
 ゴリッゴリの海戦ものです。艦隊同士の戦いは他にはない独特の魅力があるので大好き。

 何よりすごかったのはやっぱり戦闘シーンの迫力。
 特に急降下爆撃がしっかりメインディッシュしてたところが素敵でした。あの地獄みたいな対空砲火の嵐がもう。
 しかも名無しの脇役でしかないはずの射手たちの顔が、いちいちしっかり見えるのがまたなんともこう……。

 物語にもそんな目立った不満はないんですけど、でも今ひとつパッとしきらない印象はあるかも。
 ベスト大尉を主人公に据えながら、でも同時に群像劇でもあったりして、その辺ちょっとどっちつかずだったかもしれません。

 あと個人的にというか、もうちょい帝国海軍側の様子が見たかったな〜、という気持ちもあったり。別に活躍でなくともいいので。
 物語的には別に「ただの悪役」で構わない役回りのわりには、しっかり丁寧に描写されていたとは思うので、ただのわがままではあるのですけれど。
 ただどうしても彼ら同士の絡みがもう少しあればというか……五十六さんも多聞さんも南雲さんもいいキャラだったので……。

 冒頭の真珠湾攻撃のシーンが好きです。怖いしひどいしわかりやすく「うお〜〜〜なんだこの悪!? 許せん!」ってなるところが素敵。
 でかい建造物がバンバン燃えて沈むのがたまらない作品でした。