風来坊

殺し屋の風来坊のレビュー・感想・評価

殺し屋(2018年製作の映画)
3.5
マイケル・ケイトン=ジョーンズ監督作。私はかなり好きですが、巷では大不評の「ジャッカル」で少し干されたような同監督。
この数年後「氷の微笑2」でも大不評を買い…今度は結構な期間活動がなくまた干された模様(^_^;)

そんな干され癖のあるジョーンズ監督が好きですし、主演は個性派俳優ロン・パールマン、共演にファムケ・ヤンセン、リチャード・ドレイファスというキャスティングに私的には期待せずにはいられない作品でした。

オープニングクレジット、主人公の几帳面さが伺い知れる効果的で渋い演出で更に期待値が上がりました。実際に観てみるとカッコいい殺し屋像ではなく、年齢から来る衰えや女性ひでりなど生活感と哀愁漂う。
主人公もヒロインも満たされず苦労している感じでしんみりとした雰囲気。

アクションシーンも洗練されたものでなく泥臭いそこが等身大のような感じで良い。アクションもストーリーも派手さはなく淡々としています。
1ヶ所爆発シーンがありますが、CG丸出しでそこは残念でした…。
ジャケット写真のようなアクションを期待すると肩透かしでしょう。

終わってみればバイオレンスもの殺し屋ものというよりは殺し屋という生き方を選んだ男の人生。共に孤独を抱える男女のラブストーリーでしたね。
ハードボイルドやダークノワール的なものを期待していたので残念さもありましたが、これはこれで人間臭さ溢れる感じでなかなか楽しめました。
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