ミミック

化石の森のミミックのレビュー・感想・評価

化石の森(1973年製作の映画)
3.3
若い医学生の治夫(萩原健一)が同級生の英子(二宮さよ子)と親しくなりある男の殺害計画を練る。そこに奇病の息子を持つ母親と、治夫の母多津子(杉村春子)が絡む愛憎劇。
登場人物もみなサイコパスで、起こす行動になんだかなあと思っていたが、杉村春子の表情だけがどれも的確で一番感情移入できた。思えば、最初と最後が喉に蒸気を受ける彼女のシーンだったのも全ては母の手中の話だったのかも。
英子が床屋で働くマニキュアガールなる職業は、今でいうネイリストみたいなことかな。
ショーケンが内なる炎を滲ませて次第に狂っていく大人しい青年を繊細に演じているがどうにもむず痒い。何より医者なのにロン毛だし、白衣よりも真っ裸の方が様になってる。
ショーケンの姉役で岩下志麻が一瞬だけ出るが、それでも品の良さが際立ってる。
最後の治夫の多津子がいる部屋の場面で、壁に三人の女の浮世絵が貼ってあるのが象徴的。
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