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フェイクのbolのレビュー・感想・評価

フェイク(1997年製作の映画)
4.0
2021年90本目、Filmarks600本目、そしてアル・パチーノ20作品目!
個人的に記念づくしでした🥳

FBIのジョーはドニー・ブラスコと名乗り、元よりマークされていたマフィアの一員であるレフティーとの接触に成功する。
そこから囮捜査としてマフィア一味に潜入する。

アル・パチーノのマフィア物は外れなし。
色んなマフィアのタイプを演じて来ただろうけど、レフティーはまた違った新しいマフィアの姿だった。完全な小物で、しがない中年マフィア。昇格もできず、弟分に先を越される程。
新入りのドニーの事を信用しあれこれ世話している姿が可愛い。
役の人情深さと人間臭さ、そしてアル自身が醸し出す哀愁で最高に魅力的なキャラクターになっている。

捜査官であるジョーは捜査とプライベートとの葛藤に苦悩する。
捜査時は危ない仕事だらけで始終緊張感があり、家に帰れば妻に早く帰れない理由等、ギャンギャン言われる日々。精神的にやられる仕事だわ...。

レフティーの人間性に惹かれ、次第に仲良くなる2人。レフティーの息子の病院のシーンが好きだった。

ジョニー・デップの演技力に鳥肌。
ジョーの時とドニーの時の表情の演じ分けが素晴らしい。自分が捜査官だとバレたらレフティーが消される。私情も相まってドニーは更に精神的に苦しめられる。彼が抱えるストレスがこちらにも伝わってきます。

長きに渡る捜査が終了、成果も挙げられたはずなのに。最後の、なんとも言えない表情でジョーが窓を眺めるシーンは堪りません...
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