とまご

犬王のとまごのレビュー・感想・評価

犬王(2021年製作の映画)
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アニメーションと楽曲はとても素敵だったけれど、けれど
この映画の訴えかける何か胸にグッとくるものはなかった、というより多過ぎてキャパオーバーなのかも
だからわかりやすくストンと来なくて、
私には合わなかった。
この作品を楽しむには楽曲と映像が素敵で、映画館で見てよかったかな、とは思った。あまりの映像の素晴らしさに気を取られて歌われているセリフも頭に入ってこないほどだった(だから置いて行かれてしまったのかな、?)


あまり映画に詳しくない私には理解し得ない世界なのかもしれないけれども、、、
以前湯浅政明監督の『夜は短し歩けよ乙女』を観たことがあったがこれは全くストーリーが分からずに最後まで見ることができないほどであった。相性が悪いのかもしれない。ちょっぴり残念。でも本当に本当に映像がとても素敵だった。目とパッションで感じる作品なのかな、これ。


とは言っても考えたい生き物私なので、、、


はみ出しものだからこそできることを磨いていくことの大切さ(目が見えないから感じれること)人と違う身体特徴だからできること、そう言ったものを私も大切にしたいなって思った。開き直り向き合う強さを私も。


声なき声を拾って代弁してた、これは呪いに縛られた2人だからできたことで、2人の運命なのに、最後に犬王がで話してしまうことがどうしようもなく悲しい。


最後のシーン
生きていく中で共同体とも言える人との別れもあるだろうけれど、それがまた人生。
犬王はダンスをするたびに体がまともな姿になっていったが、根本的に普通になりたいと強く願っていたからではないだろうか。世に溶け込めるように度食していたと言えるのではないか。
それに比べて友魚は復讐のため離れることができなかった。そして、自分を貫き通したのだ。


復讐心というものの大きさ強さを感じた。最後まで自分のアイデンティティを守ろうとした友魚が支えていたのは父から受け継いだ気持ちと復讐心だったのだと気がついたのが最後のシーンだったのではないだろうか
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