えるどら

犬王のえるどらのレビュー・感想・評価

犬王(2021年製作の映画)
4.1
最高アニメーション映画のひとつ。もっと評価されるべき!!

バケモノとして生まれた犬王が琵琶法師と出会って自らを解放していく物語。

『四畳半神話大系』などを手掛けた湯浅監督と『アンナチュラル』などの野木先生の強力タッグ。
湯浅監督の自由なアニメーションはやはり良いな。
過度にキラキラさせたり、写実的だったりする映像を”神作画”だのなんだのと崇めたて祀って持ち上げる風潮があるけれど、そんなに整った作画が見たいのならドラマでも見ていろと思うんだ。
アニメにしかできない誇張や婉曲した表現こそアニメーションの神作画だ。
この映画の能楽はまさにアニメーションならではだ。
人間の動きを上手く動かしながら、そこに演出を加えて魅せている。
細かいこと抜きに最高だった。

音楽もカッコよくて、アブちゃんの声がこの映画をガッチリとまとめあげる。
あの歌声と演技は類を見ない。
まさに唯一無二のキャラクターだったなぁ。
映画館音響で楽しみたかった。

でもまぁ時代設定やキャラの見た目なんかはオタク向けだなぁとも思った。
良い映画、というよりとにかく僕がすきな映画だった。
犬王、すきだぜ。
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