がんびーの

オプラ・ウィンフリーPresents: 今、ボクらを見る目のがんびーののレビュー・感想・評価

4.7
「知らないことは改革できない。
知った今、あなたは何をするの?」

Netflix オリジナルドラマ「when they see us」の出演者&モデルになった方へのインタビュー。まずは皆さんにドラマを観ていただきたい。この作品は、今の世界で生きる人々が観なければならない作品のうちの一つだと胸を張って言える。

以下ドラマの感想です。

1989年4月19日の夜、ニューヨークで実際に起きた「セントラルパーク・ジョガー事件」での冤罪を描く。

誰かが愛してくれている。

大人の利己的な考えから彼らの歯車が狂い始める。数日数ヶ月の話じゃない。1年5年10年…ひたすらに耐え続ける。もはやあれは嘘じゃなく真実なのでは?と頭を過る。それでも信じ続ける。ここで折れたら終わりなんだと自分に言い聞かせて。

彼らの人生を無残に踏み潰した大人は、その罪をどう償うのだろうか?代わりに何年も独房に入るのか。代わりにやってもない事で罵られるのか。代わりに終わりの見えない尋問を延々と受けるか。何をしたって、彼らの心に残された傷は癒えないのだろう。糞な大人の糞な行動が、純粋無垢な子供たちを糞な世界に閉じ込めた。全てが信じられない。全てが憎い。「やれることがあれば言え。なんでもしてやる」そんな馬鹿みたいな言葉信じられるか。そんなの信じるくらいなら、一生独房で誰からも干渉されずに生きたいんだ。

一話から四話までぶれる事なく物語が進んでいく。理不尽極まりない内容から、目を背けたくなる場面も多々あったが、それでもみる価値があると思わされる内容だった。

時折、ニュースで冤罪の報道がされているのを目にする。正直あまり気に留めなかった。世界が違いすぎてイマイチ理解できていなかったのかもしれない。このドラマを観て、冤罪の残酷さをまじまじと知ることができた。差別のない公平な裁きがいかに大切か。また、それを行うのがいかに難しいことなのか。裁かれるべき者が裁かれず、裁かれるべきでない者が裁かれる。世の中こんな事ばっかなのかもしれない。

素晴らしいドラマに出会えたことに感謝です。久々に強烈な喪失感を味わった。考えさせられる、なんてレベルじゃない。このドラマのような事件が二度と起きないように祈ります。

ぜひぜひぜひ
がんびーの

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