黒澤作品は深すぎて、レビューで言葉をまとめるのが難しい。この作品ほど普遍的で現代にも刺さる映画はないかもしれない。無風無表情で生きるなど死んだも同然でそれに気づけるのは死ぬと分かってから。何かを残したい！生み出したい！と心に誓って初めて人生を歩き始める渡邊。その瞬間がハッピーバースデーだと、映画を見た人はわかるはず。
後半葬式にシーンが移って周りの人の目線で語られる手法はすごかった。人を変えるなんて簡単にはできないけど心を打ったたった1人の人間と公園はずっと残って受け継いでほしい。
ラストのブランコのシーン本当に美しかった。あそこで何を思ったか、考えられれば人生今からでも歩き出せるかもしれない。
