高橋早苗

生きるの高橋早苗のレビュー・感想・評価

生きる(1952年製作の映画)
3.6
30年勤め上げてきた市民課長

有給すら使わず 部下にからかわれるほど「真面目な」男は
自分が癌だと知り落ちこむ

妻には早くに先立たれ
同居の息子夫婦とは会話もない

誰にも言えずに男は
毎朝時間通りに家を出ながら
役所へは行かず
時間をつぶすようになる



何をしていいかわからず
ただ以前の “自分の椅子を守るために時間をつぶす”
毎日へも戻れず

役所中に流れる憶測や噂話が
くだらなくあればあるほど
男は 真剣にさまよっていた


「このままでは死ねない」
・・・思いつめた男はやがて ある決意を持って
職場へ戻る



五万円て
今のお金じゃどれぐらいなんだろ?
公務員の友人などいない者なら
役人を大っ嫌いになれる映画w

それに、おっさん!
口下手も過ぎるよ!
ぱっと言ってしまえば
なんちゅうこともないと思えるシーンが沢山・・・


下手だから
いいのかもしれんけど。

下手だから
同僚も部下も上司も関係なく
頭を下げてまわる姿に
皆、根負けしたのかもしれないけど。



で、一生懸命生きた時間は
後日談なのね。

役所へ戻った次のショットは
もう遺影なの。
早っ!



まるで、
やるだけやったから
後は誰が何といおうと関係ないね
さよなら。


なんて、口下手さんが
腹の中で舌を出してるみたいな(笑)
高橋早苗

高橋早苗