おかみにゃん

キングメーカー 大統領を作った男のおかみにゃんのレビュー・感想・評価

3.6
12/7
 1961年韓国。野党から国会議員を目指す金大中を、初当選から大統領戦まで陰で支えた選挙スタッフ・オムチャンノクの実話ベースのフィクション映画。

 独裁政権を変えるという信念をもつキム・ウムボム(金大中)に心酔したソ・チャンデ(オムチャンノク)は、無給で選挙スタッフになりたいとキムに申し出る。
国会議員→野党大統領候補→大統領選と、勝つためには手段を選ばないソのやり方に、キムは賛同できない面を感じながらも、決して表には出ない陰の参謀のソを信頼し選挙を戦っていく。けれども大統領選さなか、理念の大きな違いが露わになり二人は袂を分かつ。
 もし事実なら、金大中は狡い人だと思う。正義と清廉潔白を唱えながら、ソの所業には目をつむり、最後はソが離れていくように仕向ける。本当のプレイボーイが、女から別れを切り出させ修羅場にはならない…みたいな感じ。

 パラサイトのイソンギュンと、シルミドのソルギョング主演。
興味深いストーリー展開と、主演のお二人の名演技もさることながら、韓国映画ではよく見る名バイプレーヤーが脇を固めているので、ちょっとした動作・視線、それぞれの応酬場面も見応えがある。

 韓国版「バイプレーヤーズ」は作って欲しい。絶対面白いはず。
そして、イソンギュンの声はやっぱり好きだ。瞑想系のヨガをやって欲しい。