“光が強くなるほど影も濃くなる”
朴正煕の長期政権に挑む金大中とその選挙参謀の理想と葛藤を描く重厚な政治ドラマ。
“何のために勝つのか?だ”
善悪と結果。
またも新たな人格を演じ切るソル・ギョングと美声が評判なイ・ソンギュン。
“自作自演”疑惑のあとの2人の会話の切なさよ…。
個人的には初っ端からチン・ソンギュ、ユン・ギョンホと韓国映画らしく奇面俳優のカメオが楽しく、そして嫌なやつやらせたら誰よりも上手いチョ・ウジンが今作でもキャラ炸裂😃やなヤツ過ぎて笑えるって…
日本支配の残り香か、ドロボウ、サクラ、マシ、チュンビなど日本語の影響も濃い感じだったな…
百済や新羅の時代から歴史的に中国支配と日本との間で揺れ動き、戦後大国間の綱引きにより南北に引き裂かれ、クーデターによる軍事独裁政権、財政破綻…更にここでは意図的に東西にも引き裂かれた半島。民主的な選挙による政権交代は1997年…長すぎる道のりだったわけだけど。
地政学的には、到底これで落ち着けるとは思えず、東アジアがいつ「トゥキュディデスの罠」に陥るか、その時、台湾、韓国、日本は懸命な判断ができるのか…そんな事まで考えさせられる一本でした。