オーウェン

キングメーカー 大統領を作った男のオーウェンのレビュー・感想・評価

3.8
金大中大統領がモデルになったと思われる作品だが、主役はその裏で暗躍した参謀スタッフのチャンデの視点で描く。

野党候補のウンボムに憧れ、何とか選挙スタッフになろうと懇願。
そしてスタッフになってからは、当時当たり前に横行していた賄賂を積極的に活用する。

ウンボムは当然そんな戦略は知らないが、次第にこの2人の理念が変わり始めていく。

過去の政治状況をこうも赤裸々に映画化できるのは、アジアでは韓国くらいであり、日本や中国では作っても上映不可であろう。

チャンデの心情が読みにくく、当初は選挙参謀の裏方としてアイデアを出していくが、次第に表への羨望が顔を出していく。
果たしてこの男はウンボムに憧れただけなのか。

ウンボムの方も最終的には大統領に上り詰めるが、この映画以上にドラマチックな人生を歩んでいる。

視点が変わると政治の思想も変わるわけで、その意味で対比が面白い政治ドラマだった。
オーウェン

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