人生で挫折を味わってきた人にこそ沁みる映画。
なぜ生きるのか、生きる意味は?というテーマを、決して説教臭くなく、観る人の心にここまで純粋に伝えることができるのはピクサーだけだと思う。
それに、それを伝える手法もアニメーションだからこそ。
現実と相反する死後の世界も、実態がないふわふわした質感と色合いで、どの文化にも影響されない世界が広がっている。
魂の世界を動かす管理人は、輪郭線がない他と異物感を出す為に、線のみでキャラクターが描かれている。
一歩間違えれば、テイストがあっていない…という違和感になってしまう。が、
むしろその造形が美しく、線のみだからこその、表現手段にも随所でチャレンジしている。
終わった後自然に涙が溢れだす映画。