襟

ソウルフル・ワールドの襟のネタバレレビュー・内容・結末

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ジャズピアニストを夢見る中年教師が、生まれる前の世界でくすぶるある命に出会い、人生に対する考え方を改める話

ラストに「生きる意味? そんなもの必要ありません。あなた方はそんな小さなことを考えているんですね」的なセリフぶっ込んできて、マジで刺さって抜けない

生きる意味ではなく、今生きていることを実感せよ
という主張だけど、
やっぱり私たちは生きる意味を探してしまうから、主人公への感情移入が大変しやすい

彼がなにかに気がつき、感情を揺さぶられる度に、観客が同じ感情になっていることが手に取るようにわかったし、
実際私も彼に寄り添って見ていたと思う

歩んできた道を大切にすることは、自分を大切にすること、ひいては自分を信じること
彼の成長物語としても大変よくできた構造に感動

敵ですら憎めないキャラに仕立ててくる感じ、非常に優しい映画
いるいるこういう人!が止まらない

歩く、食べる、シャワーを浴びて、着替える、道端で音楽を聴く、地下鉄に乗る、知り合いや家族と話をする、風を感じる、空を見上げる

失ったものや手に入れられないものではなくて、今手にあるもの、今まで手にしてきたもの、誰かが与えてくれたものを
無自覚に蔑ろにしていないか、主人公とともに客観視させられて思い出す
非常にいい体験

ピクサー、猫じゃなくたっていいんだぜ
襟