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レディ・マエストロのlaszloのレビュー・感想・評価

レディ・マエストロ(2018年製作の映画)
3.5
2019年 オランダ映画

チャンスの国アメリカ そこに横たわるあらゆる差別を乗り越えて女性初の指揮者を目指す
不運な生い立ちを背負いながらその両親と送る貧しい生活 しかし彼女の目標に向かう強い意志がサポートしてくれる人達との出会いを生み出していく そして出会いの一つ一つのエピソードと後日談が観る者の胸を打つ 実話なのになんでこんなに波瀾万丈の人生なんだろう 今では当たり前のことかもしれないけど その当時の苦労を思うと胸が熱くなります
シュヴァイツァー博士が音楽家だったというのは知りませんでしたが随所に入れ込んだエピソードも良かったです
今でこそ日本にも女性指揮者は誕生しています(それでも活躍している女性はまだまだ少ないですが)がエンドロールではその後も暫く女性指揮者にスポットライトが当たらない様子が流れて行くことで彼女の偉業がより強調されます
成功して行く過程で指揮者としての彼女の才能よりも激し過ぎる気性によりフォーカスしているのがちょっと気になりましたがオランダ映画とは思えない(と言ったら失礼ですねm(_ _)m)良い映画でした

2021.8.31 追記

ザビーネマイヤー事件
クラッシック音楽の業界は特に酷かったようです
1982年 当時絶大な力を持っていた皇帝カラヤンはベルリンフィルに1人の女性フルート奏者を入団させようとしたけれど楽団に反対されて叶わなかったそうです
なんとブリコがベルリンフィルで指揮者デビューして52年後のこと出来事です
ブリコだから出来たことと言えますが世の中を変えることまでは出来なかったと言うことでしょうか
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