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ブラック アンド ブルーのRのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック アンド ブルー(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

自宅で。

2019年のアメリカの作品。

監督は「侵入する男」のデオン・テイラー。

あらすじ

ルイジアナ州ニューオーリンズ、警察官としての第二の人生を歩み始めた退役軍人のアリシア(ナオミ・ハリス「ヴェノム:レット・ゼア・ウィル・ビー・カーネイジ」)はある日、先輩警察官と共に通報があった現場に急行するのだが、そこで警察官が麻薬の売人を殺害する現場を目撃してしまう。

公開時に「アトロク」の課題映画の候補かなんかに挙がってて、それなりに気になっていたのをNetflixで配信があったので鑑賞。

お話はあらすじの通り、まず、注目は主演があのナオミ・ハリスという点。ナオミ・ハリスといえば、やはり1番連想するのが「パイレーツ」シリーズのティア・ダルマなわけだが、他にも「ヴェノム」2作目でのヴィラン、シュリークだとか、もちろんめちゃくちゃ美人で他にも色んな役やったり、ダニエル・クレイグ版「007」ではマネー・ペニーもやってたりするんだけど、どっか「イロモノ」をやってるイメージの女優さん。

ただ、そんなナオミ・ハリスが正義感の強い警察官というだけで、なんか観ていて新鮮w

まぁ、意志が強そうな顔立ちしてるし、ピッタリといえばピッタリか。

で、黒人が主役でこの手の内容の作品だと、やはり「差別」及び「BLM」の流れの描写は切っても切れない感じなわけなんだけど、今作でものっけからただオフで近隣をランニングしているだけなのに、後方から「ウー!」とパトカーがやってきて、そこから白人警官が出てきて羽交締めにされてしまう。本人も言ってたけど同業だよ?俺らが知らないだけでここまであからさまなの?と思わず唖然としてしまった。

ただ、ぶっちゃけ観た感じはそこまで「黒人差別」描写が満載という感じではなくて、大事なのはナオミ演じるアリシアが「黒人」であると同時に「警察官」つまりタイトルにある「ブルー(多分制服警官の別称)」であるという点。

ある日、親友の警察官の代わりに夜勤を交代することになり、見るからにコワモテの先輩というよりかは上司と同行する中で、その上司と、出ました!フランク・グリロ(「デス・ファイトクラブ 償いの鉄拳」)演じる悪徳警官テリーが麻薬の売人の若者を撃ち殺している現場を目撃してしまう。

しかも、アリシアが制服のベストに常時装着している監視カメラで一部始終を撮った=いつでも証拠提出できるということで、こりゃやばい!ってんで、あいつもこいつも悪徳警官だらけの中、血眼になって追われるアリシア。

しかも、ただでさえ、治安の悪い地元の町では警察は忌み嫌われる存在ということで、かくして、アリシアは「黒人」であり、「ブルー」でもある身の上のせいで仲間からもギャングからも追われる大ピンチに陥ってしまう!

いや、無理ゲー!!

ただ、そんな敵だらけの状況下の中、たった1人だけアリシアに協力してくれる人がいて、それが「ワイスピ」シリーズのコメディリリーフ、ローマン役でお馴染みタイリース・ギブソン(「ワイルドスピード ファイアーブースト」)演じるジャクソン!!

こいつがまたコワモテ!だけど優しいタイリースが演じているからか、初めは藁をも掴みたい勢いで助けを求めるアリシアに対しても、日和ってなかなか協力するのを嫌がるんだけど、成り行きで行動を共にしていく中で、段々と頼れるナイスガイとしての顔を見せ始めていくから良い!!

で、そんなアリシアとジャクソンが執拗に追ってくる敵から逃げおおせて辿り着いたのは町の中でも最もやばいエリア!!そこでは、団地のような狭っ苦しいエリア内での激しい銃撃戦なんかもあって、なかなかスリリングなんだけど、ここでもジャクソンが漢を見せて、アリシアの代わりに警官に扮して単独で警察署に潜入し、監視カメラのデータをパソコンにアップデートすることに!!

難なく潜入は成功するんだけど、ここで悪徳警官(多分、序盤でアリシアを羽交締めしたやつ!)にバレちゃって銃を突きつけられるんだけど、データがアップされた瞬間に逆に銃を突きつけて悪徳警官を押さえつけるシーンはそれまで、めちゃくちゃ凶暴そうな見た目してるのにずっと何か耐えてきたようなジャクソンが遂に権力に真っ向から立ち向かった瞬間なだけあってスカッとしたなぁ。

また、アリシアはアリシアで遂にテリーと対峙するんだけど、銃撃戦の末、周りは近隣住民がただ傍観するだけの状況下の中、命のやりとりをする感じなんかもすごくヒヤヒヤして良かった。

まぁ、内容的には派手さはそこまでないし、意外と社会的な描写もないので思ったよりかは…って感じなんだけど、手堅く楽しめる作品ではありました。
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