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ANIMAのこーたのレビュー・感想・評価

ANIMA(2019年製作の映画)
3.8
電車に揺られる労働者たちはみな眠っているように意志を感じられないが、同じ行動をする。その姿はまさにディストピアの世界観を感じさせた。主人公はその中で一人目覚めたかのように行動を始め、ランチボックスと気になる女性を探し求める。やがてランチボックスを発見するが、周りの環境に邪魔されて一向に近づけない。その物質的な箱が一生手に入らないのも風刺的に感じられた。女性に追いつくと、互いの存在を確かめ合うように二人の時間を過ごすが主人公はまさに良いところでまた眠りについてしまう…。
音楽とSE、映像美のみで表現された作品としては解釈の幅が大きくアート的な要素が多いなと感じた。あの女性が根源的な存在であるANIMAで、自分だけのANIMAを見つけた主人公は安心してまた眠りにつく。みたいな感じなのかな。夢がテーマにはなってそうだな〜と思ってみてました。
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