紫のみなと

ベル・エポックでもう一度の紫のみなとのレビュー・感想・評価

ベル・エポックでもう一度(2019年製作の映画)
3.9
なかなか良かったです。
いいなあと思わされた点は2つ。
一つ目は、「タイムトラベルサービス」なる設定が、自分だったら作り物の世界に戻った所で、と思うけれども、この映画を観ていると、得るものより失う物の多い中年になったからもありますが、失ったものの掛け替えのなさがもたらす激しい胸の震えによって、例えまがい物にせよ、代用品にせよ、騙されてると思いながらハマっていくものなのだろうなと、この企画に夢中になった挙句疑似恋愛してしまう主人公の姿、人の哀しさを素直に受け入れられる所。
2つ目はキャストで、若いヒロインの女優さんは初見ですが一瞬女装した男の人みたいに見えたけど進むに連れなんて華奢でキュートで綺麗、彼女とギョームカネのカップルのやり取りが及ぼす化学反応に胸がトキメイてくるし、ファニーアルダンはまー、この美しさは魔女の域、ダニエルオートィユは久しぶりに拝見したけどファニーアルダンと1つしか違わないんですね、いい味だしていました。
イラストもすごく良かった!