スウェーデンの「あきらめ症候群」を発症した子どもたちについてのドキュメンタリー。
自国で、そして亡命先で不安を抱え、傷ついた子どもたちが発症するというこの病気。兆候としては徐々に話さなくなる・食べなくなるなどがあり、最終的に眠り続けるそうだ。原因は解明されておらず、難民申請が受け入れられたなど、家族の不安が解消され希望が見え始めると少しずつ回復していくらしい。
作中では1年ほど眠り続けている子もいた。毎日親がマッサージしたり、筋肉が落ちないように身体動かしたりする。水を飲ませたりして、少しずつ現実世界に戻ってくるための準備をしているようだった。すぐにでも起きそうなのに、意識だけ別の世界にいるみたい。
感情、精神的な部分は見えないから、どれだけ傷ついているか分からない。許容量も個人によってバラツキがある。だから原因を見つけることも、治療法を見つけることも難しいと思う。本当に、誰もが辛い思いをせずに生きられる社会になって欲しいと思う。