ハレルヤ

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェストのハレルヤのレビュー・感想・評価

3.9
西部開拓時代のアリゾナ州。ニューオーリンズから嫁いできたジルだったが、突然嫁ぐ先の家族を皆殺しにされる。怒りに満ちたジルはガンマンのハーモニカと共に家族を殺した一味への復讐を誓う西部劇。

西部劇といえばこの人セルジオ・レオーネ監督作品。彼の作品の特徴が存分に表れた内容でした。冒頭の目にも止まらぬ早撃ちの銃撃に至るまで10分ほども焦らしに焦らす演出で早速釘付け。

2時間45分の長尺を費やすのも分かる1つ1つの場面への拘り。絶妙な間の取り方。余計なお喋りはなく、必要最小限の台詞量。泥や砂埃に塗れた地に足の付いたアクション。今の映画じゃ感じられない泥臭さが感じ取れます。

家族を殺されて広大な土地を引き継いだジル。冷酷な殺し屋のフランク。ジルに雇われたガンマンのハーモニカ。賞金首の山賊シャイアン。鉄道会社の大物モートン。様々な人間模様をバックに復讐や利権を巡る争い、駆け引きなどが繰り広げられ、西部劇の枠に収まらない面白味が詰まっていると思いましたね。

そしてキャストは背中で語る渋い男チャールズ・ブロンソン、それまでの善人イメージを打ち破る悪役に徹したヘンリー・フォンダ、暑苦しい中で美しさが際立ったクラウディア・カルディナーレなどと一流のキャストの姿も必見。

屋根から転げ落ちるシーンとか見ててスタントの人大丈夫なのかと心配してしまうほどリアルなアクションシーンもあり、ラストシーンの印象深さも抜群。西部劇の名作と名高い本作の魅力が沢山伺えたと思います。
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