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ガリーボーイのkazu1961のレビュー・感想・評価

ガリーボーイ(2018年製作の映画)
4.4
▪️Title :「ガリーボーイ」
Original Title :「Gully Boy」
▪️Release Date:2019/10/18
▪️Production Country: インド
🏆Main Awards : ※※※
▪️Appreciation Record :2020-017
▪️My Review
「運命に抗え!時代は来てる!ビートを盗み飢餓をライムに!」路地(ガリー)裏の少年(ボーイ)が栄光をつかみ取る瞬間に感動します!!
インド映画『ガリーボーイ』はスラム街出身の実在ラッパーを描く、NASプロデュースの作品。実在するアーティストNaezyの驚きの半生を描き、世界中で高い評価を受けました。
主演は、次世代のキング・オブ・ボリウッドと目されるランヴィール・シン!メガホンを取るのは、北インド映画界の実力派女性監督ゾーヤー・アクタル。プロデューサーはUSヒップホップ史に燦然と輝く数々の名曲で知られるラッパーNAS。
生まれながらにして運命を決められた階級に属するムラドが、生まれも育ちも格差も越え、自らの道を切り開いていく姿を、いつものインド映画とは違い、あたかもハリウッド作品かと勘違いしそうな、クールでワイルドでクリエイティブな画作りによって一線を画し、オールドスクールからEDMに至るまで多面的な音楽を鳴らすことで、最先端のヒップホップを表現しています。最高のラップ映画だと思います。
そして、すべてランヴィール・シン自身が歌っている劇中のラップ曲にも注目です。ムンバイ最大のスラム「ダラヴィ」を駆け巡り、高揚感に満ちたものとなっています!!
物語の背景にはインドが抱える格差、宗教的差別、抑圧された社会から解放されたいと願う今を生きる若者の姿が描かれ、どうしようもない現実に真っ向から立ち向かう姿に胸を打たれます。本音をラップにのせて、スラムを飛び出し世界に発信していく“ガリーボーイ”。観る者の心を揺さぶる魂のラップで高揚感バッチリの作品です。
青春ラップ映画の傑作。笑いあり涙あり熱さありの怒涛のシーンの連続なんですよね。だから、例え上映時間が長くても作り手と演者の熱量がとにかくすごいから、体感時間があっという間でした。圧倒的熱量で、路地裏の少年の生き様と覚悟、そこから見える社会問題、身分違いの恋愛、そしてラップに魅了された154分でした!!
素敵な作品です!!

▪️Overview
インドで活躍するアーティスト・Naezyの実話をもとに、スラムで生まれ育った青年がラップとの出会いによって人生を一変させる姿を描いた青春サクセスストーリー。ムンバイの貧しい家庭で生まれ育った青年ムラード。両親は彼を大学へ通わせるため一生懸命に働いているが、そんな親の思いを知る由もなく、ムラードは悪友と車上荒らしに手を染め、医者の父を持つ身分違いの彼女と内緒で付き合っている。自分の人生を半ば諦めて生きてきたムラードだったが、大学構内でフリースタイルラップのパフォーマンスをしていた学生MC Sherとの出会いをきっかけに、ラップの世界にのめり込んでいく。親からの反対や友情、恋など様々な葛藤を抱えながらも、フリースタイルラップの大会で優勝を目指すムラードだったが……。「パドマーワト 女神の誕生」などボリウッドで注目を集めるランビール・シンが主演を務め、「チャンスをつかめ!」のゾーヤー・アクタルがメガホンをとった。作家・クリエイターのいとうせいこうが日本語字幕を監修。(映画.com参照)
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