映画好きの柴犬

最初の晩餐の映画好きの柴犬のレビュー・感想・評価

最初の晩餐(2019年製作の映画)
3.7
食卓を囲んで家族になる

 いわゆるお葬式もの。人生の最後の時から、過去を振り返って、家族再生に踏み出す。そこに、食卓の記憶を組み合わせたアイディアが秀逸。確かに、素っ気ない仕出しの料理よりも、思い出の料理の方がいいよね。チーズ目玉焼きが旨そうすぎる🤤

 主演で狂言回しの役割の末弟・染谷将太、最後に登場して存在感を示す長男・窪塚俊介、そして父・永瀬正敏ら男性陣の抑えた演技もいいが、やっぱり女優陣が印象に残る。飄々とした中に不倫の末の結婚という決意をにじませる母・斉藤由貴。そして、長女戸田恵梨香の回想シーンで少女時代を小学生から中学生までをまったく違和感なく演じる森七菜の、演技臭さを感じさせない超自然体の演技がすごい。