ThePassenger

死刑台のエレベーターのThePassengerのレビュー・感想・評価

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)
4.0
若かりし頃に観て以来、およそ40年ぶりの再鑑賞。演出・脚本・撮影・音楽・配役の全てに優れ、サスペンス映画の見本みたいな作品だと改めて実感(ただし、夜の7時とは言え、まだ周囲の明るい時間帯にビルの外側からロープ伝いで階を上がったり、鍵をつけたまま車を離れたりする部分はやや現実味に欠けるが)。特に黒一色の背景で尋問を行うシーンは演劇的な効果もあり、これが初監督作とは思えない冴えを窺わす。不倫関係のふたりが写真を撮って残すのは油断以外の何物でもないが、そんなところまで考えが及ばぬほどお互いが夢中になっていたのだろう(写真に映る彼女の幸せそうな顔と言ったら)。ベルトルッチ「ラストタンゴ・イン・パリ」の舞台として有名なビル・アケム橋が劇中に登場するのは今回気付いた (2024-19)
ThePassenger

ThePassenger