ぶらぴ

アルプススタンドのはしの方のぶらぴのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

すごくよかった!と勧められていつかいつかと思ってたので、現実の方の甲子園もフィナーレ近いし見るなら今かな??と。


原作が学生演劇というだけあって、これ観てる人の割と多くは、“話し言葉”とはちょっと違う掛け合いやセリフの言い回しに違和感を感じつつ本編へ入るとおもうけど、10分15分も見ていれば気にならなくなる。


というか想像以上によかったほんとに。
良い意味で “知名度が邪魔にならない” 絶妙なキャスティングなのも没入感を高める要素になってると思う。

無差別に無作為に無鉄砲に背中を押して、押された側がつまづいたり思うように勢いに乗れなかったりすると「 しょうがない しょうがない」 と気休めの言葉を浴びせる。教師と生徒。
その結果、彼女たちみたいなもどかしい気持ちに苦しむひとがでてくる。


“実力が伴わなかった”

“努力が報われなかった”

そして大人は振りまく「しょうがない」
刷り込まれ日々を過ごして、いつしか自分を誤魔化し納得させるために、自ら“しょうがない” で塗りつぶした青春。

ぜんぶこの作品に詰まってた。

終盤めちゃくちゃ気持ち熱くなった。レギュラーでホームランを打って降り注ぐスポットライトだけじゃない。送りバントだって青春なんだ。

なんにも しょうがなくない 。
ぶらぴ

ぶらぴ