えむえすぷらす

アルプススタンドのはしの方のえむえすぷらすのレビュー・感想・評価

5.0
設定を触らなかったのが少々不思議(地方大会かと思ったら甲子園の1回戦だった)なんですが、気付いて仕舞えばそんなに気になる話でもなかった。

登場人物は何かしらの屈折を抱えている。それは演劇部の全国大会の不条理な制度(地方大会で選ばれた高校演劇部の3年生は翌年の全国大会に関わりようがない)と他の要素で友達に引け目を感じている人だったり、それをそう思って欲しくない人だったり、レギュラーになれないからと思い切った選択をしてどこかに悔いを残している人だったりする。

ああいう謎の熱狂は好きじゃないのですが、じゃあ、彼らを否定できるのかといえばそれもないし羨ましいかもしれない。この作品、マクガフィンものでもあるんですよね。ああいう形で夢を実現した人が出たら熱狂しちゃうか。