半兵衛

デンマークの息子の半兵衛のネタバレレビュー・内容・結末

デンマークの息子(2019年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

日本も他人事ではなくなってきた移民問題を取り扱った一作、いくら労働力が足りないから移民を歓迎する方向性とはいえどこかにそんな外国人が罷り通る社会に不満を持つ奴らが存在していつしかテロ行為に走りこの映画のように排斥運動に繋がる可能性がゼロではないのが怖いところ。本作はフィクションではあるが、将来きっとどこかの国では起こるのかも知れない。

テロ事件を捜査する主人公(中東系移民)が自分の家族が過激な右翼のターゲットになっていることに気付き姿を出さない彼を追跡しようとする後半の緊張感が凄い、そしてそのあとの暴力シーンの容赦の無さによる惨さ。でもテロ活動をするのに人間性など必要はないのも事実。

移民排斥やテロを利用してのしあがろうとする奴にもたらされる結末が皮肉、そしてそれが現実に日本で起きてしまっているのがもっと皮肉…
多分外国の政府要人は日本におもてなしで足を踏み入れることは当分は無いのだろうな。

それにしても警察の「犬」になった人間はどの国でも嫌われるな。
半兵衛

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