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ザ・タワーのparaのレビュー・感想・評価

ザ・タワー(2018年製作の映画)
4.5
この1本で、約70年間のパレスチナを知ることが出来る。

レバノンのパレスチナ難民キャンプにてNGO活動をしていたノルウェー人監督による、
親しい家族をモデルとして作られたノルウェーのアニメーション映画。言語はアラビア語。
タイトルの意味は劇中で語られる。

俳優が演じるよりも、ある種の深みが生まれていて、とても素晴らしい、良く出来た作品です。
パレスチナ人にとっての希望とは…
最後は肩を震わせて泣きました。


中東ジャーナリスト川上氏のトークセッション付き上映。
パレスチナ人は国を持たないために、全ての人が難民なのだが、難民第一世代から第四世代のどの世代かによって想いも考えも異なることを知る。
イスラエル建国により追われた難民第一世代。いつか故郷に帰ることが出来ると信じて、またそれまでユダヤ人と共生してきた記憶を持ち、生きるのに必死だった世代。
国を、故郷を奪還するために戦いに明け暮れ、結果得るものがなかった第二世代。
イスラエルのレバノン侵攻等で、教育の機会を始め様々な機会を失った第三世代。
そして今、故郷も戦争も知らない第四世代は、難民キャンプを出ることが夢であり、現実逃避として薬物中毒が蔓延しているという。。

イスラーム映画祭6



追記 ネタバレ

居住地は広がらないが、人は増える…やむなく上に敷地を拡げる…
タイトルの意味。
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