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中村屋酒店の兄弟のnanaのレビュー・感想・評価

中村屋酒店の兄弟(2019年製作の映画)
4.5

温かくてせつない

男同士の兄弟の気まずさと思いやり。
2人の表情が繊細で邦画らしい。
情感に訴える水っぽさの優しい作品でした。

田舎で稼業の酒店を継いだ寡黙で真面目な兄。
一見、ちゃらそうな東京に出ていった弟。

弟の帰省で変わる家族
言えない事。
聞けない事。
向き合うには少し恥ずかしさも持ち合わせてしまった大人になった2人。

老いた親と共に淡々と家族のストーリーが紡がれるかと思いきや、意外な展開にハッ🤯となり、ドキドキした。
こんな事が💦
もう、二人に言葉なんかいらない。
表情と間合い
涙が出る。

静かで優しい
でもしっかりとプロットがあり脚本、演技ともに秀逸。

綺麗事だけではない
でも綺麗な心を見せてくれる作品でした。

最初はスクリーンを暗くしてラジオ放送の会話劇からはじまり、続いて映画本編の上映。
より音の温かさを感じられた。



絶妙な兄弟の距離感(藤原季節さん談)



〜〜〜舞台挨拶〜〜〜

「男前がずらりと来てるのにマスク姿で残念な時期がらの舞台挨拶」と言う言葉から始まりました。

若葉竜也さん
スタッフにマゾ心がある凄く好きな作品
映画は総合芸術の最高峰
想像を喚起して感じるもの
この作品はセリフも多くなく僕が作る作品と全く違う
自分はたくさん役者に喋らせる(監督として)

監督
自分は3人兄弟の真ん中
歳を重ねるごとにフランクだけど距離感が出来る
明確に説明をして本読みをめちゃめちゃして撮影現場ではニュアンスで伝えた
俳優出身だが俳優はやりたくない。
藤原、若葉ほどバカになったことが無いからバカになってみたい

藤原季節さん
本心から言うとあまり今日は会話に入りたくない(笑)
若葉さんと話すと良いことない(笑)
本読みから句読点までしっかり言われた作品だった。
繰り返すたびに良くなる(本読み)
一回、二十歳の時に「ハタチ」と言う7分の作品を撮った。
全てを自分が作ったことがある。
当時は自分の世界が全てだった、ヤバかった。
監督は孤独、
僕の考えは凡庸。
自分は監督には向いていない

長尾卓麿さん
若葉さんとは罪の声で共演
自分は監督は出来ない
したくない



若葉さん(ver.2)兄弟と自信について
兄弟が5人
2人でじっくり話すことがない
不思議な距離感
アニキっぽく兄貴ぶられるとムカつく
長男は神経質になりがち。
この作品でも兄がラベルの向きを気にする所がそれらしい。
自分は映画を作りたくて作ってたのではなく、暇な時にハンディカムで役者をとってたら作品が出来た。
セリフを覚えるのが嫌なので俳優はやりたくない(笑)

司会
皆さん前向きだけど方向がバラパラ


皆さんのトークで

若葉さんの前では馬鹿になるから今日怖かった(笑)という藤原さん
面倒くさいよねぇ、と若葉さん(→藤原)
役者の二十歳は馬鹿(全員)

俺の後輩ウーバイーツいっぱいいるよ(若葉)
俺の後輩働かないんですよね(藤原)
そうだ!働かないことだな!(若葉)
俺出てないから関係ないじゃん、楽!(若葉)

場内爆笑

個性的な面々
仲良しなのが伝わる
濃くて楽しい舞台挨拶だった
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