フライ

飄々 拝啓、大塚康生様のフライのレビュー・感想・評価

飄々 拝啓、大塚康生様(2015年製作の映画)
3.5
日本アニメの礎を築いた一人大塚康生のドキュメンタリーだが、名前は知っていても人となりは知らなかったので興味深く鑑賞出来た。
大塚康生自身は、高齢と言う事もあり若干言ってる事が不明だったが、彼と一緒に仕事をしたアニメ業界の重鎮達の話はとても面白かった。1960年代から70年代に制作された作品の苦労話や面白い話は、大塚康生と言う人物の才能や努力を知る事が出来たし、初期の宮崎駿や高畑勲作品の魅力は大塚康生と言う人物があって成立したのだと言う事を知り驚いた。本来であればジブリ若しくは大手アニメ制作会社の中心人物になっていてもおかしくないが、紆余曲折あり自分の道を進む彼の新根の優しさと魅力を感じる話は何とも言えない哀愁を感じた。
時代背景やアニメ制作の裏話はとても面白かったし、日本アニメ制作の重鎮と呼ばれる人達が彼の影響を受けている事には驚いた。更にナレターを島本須美がやっていた事に感動したし、彼の人柄とも重なり最後はしんみりとするものが。
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