南森まち

ザ・ランドロマット -パナマ文書流出-の南森まちのレビュー・感想・評価

2.7
夫の保険金が支払われない事に憤り調査していた未亡人は、世界の金融制度の嘘に気づく…というお話。

タイトルから、「パナマ文書がどう流出したか」を知ることのできる映画かと思って見るじゃない?でもそんな作品ではない。
詐欺に振り回されたり詐欺に加担していると気づいていない人々の群像劇。

なのに、主人公の未亡人その他も何かをなし得たわけじゃなく肩すかし。一体何を見せたかった映画なのかさっぱり分からない。最後にパナマ文書が公開されて富豪や政治家がみんなエラいことになって大騒ぎ…ってそれくらいこの映画を見ようと思った人は知ってるわ!アホか!

犯人役の二人がメタ視点で解説するのは、ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013)、マネー・ショート(2015)の演出そっくり。
真似〜しようとしたのかもしれないが、彼らの説明が下手すぎて、結局どういう詐欺でどうして長年暴けなかったかの説明は言葉の羅列だけで終わった。せっかくの映像作品なんだから、映像で見せろよ。ユーチューバーでもそれぐらいやるぞ。

結局、96分と短いのだけがこの作品の救い。この時間を使ってパナマ文書のドキュメント番組か新聞記事を読んだ方が有意義かな…

ソダーバーグ監督!
メリル・ストリープ!
ゲイリー・オールドマン!
アントニオ・バンデラス!
色々集めても、脚本がダメならダメと分かる。またNetflixが金をかけた駄作を増やしたよ、という作品。この会社ホントどうしてこうなるんだ。