あっくん

権利への階段のあっくんのレビュー・感想・評価

権利への階段(2017年製作の映画)
4.8
U-NEXTで気になっていた実話作品✨✨
精神医学界の歴史を変えた裁判…必見です✨

💉あらすじ
1985年、サンフランシスコの聖メアリー病院で妄想型統合失調症と診断されたエレノア・ノースは、入院中に同意のない薬の投与を何度も受けた影響で、膀胱に障がいを負ってしまう。
心身に深い障がいを負ったエレノアは「患者の権利を守る会」に所属する元看護師で弁護士コレット・ヒューズに助けを求め、病院を訴る裁判をおこす。
それは同じ立場の患者約15万人の代表として闘う長き大きな裁判の始まりだった…。

💉感想
まず、ヒューマン又は実話物+ヒラリー・スワンクの作品は相性抜群で期待する作品だと思って間違いありません✨( ・ิω・ิ)キリ!
加えてヘレナ・ボナム・カーターの存在感溢れる演技力も抜群🌟

精神病患者に副作用になっても薬を強制的投与させられていたという実態がまだほんの40年前頃まで行われていたとは…(・・;)
私自身も以前に障がい者施設で働いていた中で、毎日テンションMAXなとある利用者さんが薬を変えてから副作用により無表情で元気を失い、見ていて心を痛めた経験があるので精神薬の副作用がどれ程人体に影響するのかも知っています…。
(その後すぐに薬は変更されました。)

法により患者に発言権という権利が無く、まるで一人の人間として扱われないという残酷さ…。
患者や利用者一人一人に権利を尊重して守るという重大さと一人一人個性の人として見ていく大切さ…。
本作を通して十分に伝わります💦🤔

結末は切なくも複雑な気持ちになりましたが、今普通に薬を説明するこの現代、この裁判がいかに重要性を意味するのか、医学界の歴史と未来を変えてくれたのか…。
色々と考えさせられながらも多くの方に知って欲しい作品でした。

※邦題の“権利への階段”ですが、観終わってからは原題の“55steps”が本作らしくて深く感じますね✨
原題の意味は本作を観ていると分かっていきます🎶

💉実在のキャラクター
本作は一人一人キャラクターが印象深いです🎶

最初はエレノアは弁護士という理由でコレットを警戒し、コレットもエレノアのマイペースな行動に振り回されるという凸凹コンビでしたが、衝突しながらもお互いの素顔が見えていき、徐々に絆が強くなっていきます🎶
この二人が出会えて本当に良かったと思いました…。
…というか、もっと早くに出会えていたら…。

・患者エレノア
薬の副作用で膀胱機能不全と痛みに加え、歩くのがやっとな程の浮腫みの酷さ、薬を止めてもパニック発作を起こしてしまうというこの生き地獄の様な連鎖…。
個性的な性格と饒舌な口調だけど、仕事第一でワーカーホリック気味のコレットに足りない部分をエレノアがアドバイスしたりと気遣いを見せ、関わる内に優しい人間性も見えてくる✨

・弁護士コレット
派手なピアスが特徴的🎶
看護師から弁護士へとなった努力家で、このエレノア・リース裁判も今まで勝訴したという事例が無く、勝訴しないと報酬を貰えないというリスク、長い裁判になる事を覚悟の上で身を削って闘ったその正義感に感服です✨(๑•̀ㅂ•́)و
そして看護師経験者コレットだからこそエレノアを理解して支える事が出来たと思います✨(普通の弁護士だったら、エレノアの事を受け入れる事が出来たのか?)

又、医学の知識を得ながらもエレノア・コレット側をサポートする弁護士のコーエン教授や医師であるコレットの恋人、エレノアを支えるシスターも良かったです🎶(*^^*)

💉キャスト
監督はビレ・アウグスト(マンデラの名もなき看守、レ・ミゼラブル(1998年版))

弁護士コレット役のヒラリー・スワンク(フリーダム・ライターズ、さよならの代わりに、ライフ、ボーイズ・ドント・クライ、ミリオンダラー・ベイビー)

エレノア役のヘレナ・ボナム・カーター(ハリー・ポッターシリーズ、シンデレラ、オーシャンズ8、チャーリーとチョコレート工場)

コーエン教授役のジェフリー・タンバー(ハングオーバーシリーズ、ジョー・ブラックをよろしく、グリンチ、17歳のカルテ)

ロバート役のヨハン・ヘルデンベルグ(ユダヤ人を救った動物園、アイダよ,何処へ?、ハミングバードプロジェクト)
 
※本作が公開して13年前から企画が仕上がっている状態で、当初はコレット役がヘレナ・ボナム・カーター、エレノア役がスーザン・サランドンが演じる予定だったという。
年月が経ってしまったので変更し、コレット役は他にもヴェラ・ファーミガの候補もあったが、最終的にヒラリー・スワンクが演じた。
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