ソワレのmisatoのレビュー・感想・評価

血で染まった指先が不器用に塗られたマニキュアで色づく。彼女の傷が一つタカラモノのような思い出に塗り替えられたような気がして印象的だった。俳優として誰の心にも残っていないと苦悩の中にいたのに、彼女の希望のおまじないになっていたという奇跡に私まで涙が溢れた。あまりにも苦しいどん詰まり感の中に、希望のような煌めきがあったことに救われた。

虹郎くんも芋生さんもリアルで痛々しい演技をものにしすぎていて引き込まれた。