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SEOBOK/ソボクのTAMUのレビュー・感想・評価

SEOBOK/ソボク(2021年製作の映画)
3.3
う〜ん。
色々と言いたいことはあるだけれど、先ずは残念。
本作は、私の中では、あの『建築学概論』のイ・ヨンジュ監督の作品であり、監督作としては『建築学概論』以来の作品。

『建築学概論』の情緒あふれるストーリーが好きで、今後もこの監督の作品が何本も見れるなんて、と待ち焦がれていた日々。

そこで本作。
どうしちゃったんだろう。『建築学概論』同様、脚本にも監督のクレジットがあるのに。。

人類初のクローン人間ソボク(パク・ボゴム)と警護を担当することになった国家情報局元要員ギフン(コン・ユ)の逃走劇。

とにかく展開が遅く、ソボクもギフンも辛い過去を持っていて暗い。
人類初のクローン人間が韓国の研究所にあることも飲み込み辛いが、それが不死だと言っている理由も飲み込み辛い。
見てる観客はほぼ『トッケビ』見てるから、不死身の人の苦しみはすっ飛ばしてくれて良かったw

CGアクションも『魔女』を彷彿とさせる気合で壁ぶち破り系で、新鮮味がない。

簡単にまとめちゃうと5分で済む話かも。
あれだけ楽しみにしていたのに、少し寝てしまうとはw

予告編でコン・ユが激痩せしていて気になったのだが、病気の役なのね。少し安心。
流石にコン・ユの演技はいいなー、と思うが、『サスペクト』を越えるアクションは無し。

パク・ボゴムは自分の中では「ミュージックバンク」の司会のお兄さん、なのだが、今回は少年のような役。むしろ子供の方が良かったような気が。

イチ推しのチョ・ウジン(情報局部長)も悪いことしまっせー、な感じで登場して、早い段階で案の定、なので人間味無し。何したかったのかも最終的によく分からんw
もうちょっとさ、あるっしょ。冷たい顔して、ちょい優しい側面出したらグッと来るのに!

パク・ビョンウン(研究員)の最後の潰されっぷりは本作の白眉。これは嫌だな、と心底思えただけに、チョ・ウジンは大変なことになると期待し過ぎてしまったw

結局、『建築学概論』に見た作家性は本作に見ることができなかったような。強いて言えば、本作のギフンは『建築学概論』のスミン同様過去を引きずるメソメソ系男子ではあったが。
次回作は、身の丈にあった、そこら辺で起きそうな話を描いて欲しい。
これからも期待しますよ!
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