非ハリウッド産SFアクションとして
十分見栄えのする出来だと思うし
決して悪い映画とは思わないのだが
全体的には薄味かな…という印象。
SFアクションとはしつつもSF色の方が強い。
「死とはなにか」「生とはなにか」
「人間を人間たらしめているものはなにか」
「不死とはなにか」その他色々という
つまりは「火の鳥」的な物語であって
前述の通りQをいっぱい提示するんだけれども
映画的尺もあって描ききれず
圧倒的にAが足りないまま文字通り力技でクライマックスという形。
当然死や生に関するQに明確なAは出せないだろうけど
劇中でQを提示したからには何かしらの解決が必要だと感じる。
そういう「火の鳥」的QAだけに限らず
クローンとその生みの親にまつわる葛藤、
情報局員キムが抱える苦悩、
三つ巴になった対立構造など
描くべき物が多すぎて風呂敷を畳みきれなかったという印象。
物語のポイント自体はすごく良い物があると思うので
Netflixあたりでドラマシリーズにしたらより良さそうな題材。
実現性は低そうだけど
「The Witch／魔女」ともう一作なにかを交えて
コリアンダークヒーローユニバースみたいな展開も面白そうと思った。
