このレビューはネタバレを含みます
”哀しきサイボーグ”
キャッチフレーズを付けるならこれだな。
夫と息子を失い息子のクローンを作った母親の過ち。
己の病を治す為に危ない橋を渡るミン・ギホン。
利権と欲望に塗れたジジイとオッサンのドロドロ。
全員自己中。そんな奴等に巻き込まれた哀しきソボク。
ストーリーはクローンだのips細胞だのちんぷんかんぷん。ハッキリ言って面白くない。中盤まではコン・ユとパク・ボゴムが出演しているから見てた。そして終盤になりやっとこの映画の本筋が見えて来た。
これは”生と死”がテーマなんじゃないのか?
いつ死んでもおかしくない状況で藁にも縋る思いで臨床試験をやりたいミン・ギホンと、人工人間として作られ死ぬ事がないソボク。
「死ぬ事と永遠に生きる事のどちらが恐ろしいですか?」
それと、人間なら誰しもが思っているだろう【誰かの何かになりたい】と言う欲求。
ソボクは夢を見る事すら出来なかった。寝て見る夢も、将来への夢も。そんなソボクがミン・ギホンの命を助ける為に自分の命も省みず研究所へ戻った。
結果ソボクの願いで唯一叶ったのは眠る事(死ぬ事)だけでしたね。
哀しいな。