第92回アカデミー長編ドキュメンタリー賞受賞。舞台はオハイオ州デイトン。不況のためGMの工場が閉鎖され、街の多くの人々は職を失うことに。そこに中国福建省の車両用ガラスメーカー・フーヤオが進出し、元工員を雇って工場を再開させる。当初は大きな期待を持って受け入れられるが、徐々に溝は深まり...。という話。
この溝が深まる過程というのが見所で、工場に中国の絵を飾るべきかとかそういう所から始まり、徐々にズレていく。ただ、それが全面的にズレていくわけでもなく、お互いの文化ギャップの捉え方が同じアメリカ人/中国人間でも異なるし、そもそも正しいと信じているものが異なるし、こうしてドキュメンタリーとなることで初めて問題が俯瞰して可視化されたようにも思う。
*振り返るとDay1からもうズレは始まっていた。
あと、よく公開できたな...（Netflixすごい）と強く感じる。
また、このドキュメンタリーは、ただグローバル化だけを描いているわけではないというのもポイント。文化ギャップが工場の機械化と合わさるとどういったことが起こるのか、その実情と今後の世界が向き合う問題をも描いている。
