良い映画、チカラのある映画は、冒頭から一味違う。
大学進学だけを目指す超エリート高校に通うチェン・ニェン。
学生の数はかなり多く、教師の檄を飛ばし一見活気があるように見えるが、温かさを微塵も感じない。
一心不乱にノートをとる学生たちが窓の外を覗き込む。スマホで何かを撮影する、
好奇だけが集まり、そこに同情や悲しみは微塵もない。
そんな中、チェン・ニェンは、そこに駆け寄り、その人にそっと上着をかける。
もう、この場面だけで、この映画の中にぐいぐい引き込まれていました。
まだ、重要なあの人の登場前なのに、、
そこからチェン・ニェンへの壮絶ないじめが始まる。あの美形の女の子のイジワルな笑顔がキレキレ!
そして、いよいよ、チェン・ニェンは、
シャオベイと出会う。
ここからの展開が実にいいんだな、、
監督のテレク・ツァン、、
ごめん、文の途中で送っちゃった、💦
続きを書きますね。
監督のテレク・ツァンさんは、インタビューで、
「人生にはどん底でも誰か必ず救いの手を差し伸べてくれる。」というような事を語っている。
僕はこの作品を、いじめ告発の社会派やヒューマン色作品というより、
純な、本当に純な恋愛ドラマとして観ました。
シャオベイがかなり離れたところからチェンを見守る(ガードマン)するところを
カメラはかなり俯瞰で撮ったショットなんて、本当にキレイで、ピュアな世界に引き込まれます。
距離は離れているのに、どんどん2人の間は縮まっていくのがよく伝わりました。
クライマックスは、相手への気持ちが
一気に膨らみ、かけがえのない存在になるところ、哀しかったな、辛かったなあ、
でも、美しかった、、
本当に壮絶な恋愛ドラマを久しぶりに観た!という充足感に包まれました。
ただ、だからこそ、ラストは、、、
ファーストシーンに戻るラストは、、、
そして、いじめに言及し、その対策を語るのは、、、
僕は蛇足だったなと、惜しいなあと思いました。
(それがなかったらもっと高得点行ったかも、、です。)
でも、素晴らしい、チカラのある作品でした。大満足です!