いかえもん

スーパー30 アーナンド先生の教室のいかえもんのレビュー・感想・評価

4.0
もう観に行けそうにないなーと思っていたら、上映期間延長!
わーいわーい!

家庭は貧しいけど勉強熱心な子供を毎年30人選抜して、学費無料、ご飯と宿を提供してインド工科大学、通称IIT合格させるという偉業を成し遂げ続けているアーナンド先生の伝記物語。

WARを見たときに、これはインド映画ダンス部門の1軍選手だな…と思ったリティク・ローシャンが、そのダンスを封印。でも、とっても魅力的なアーナンド先生を演じていた。
しかし、襲撃されるところも実話というのがほんとに怖い。

アーナンド先生の授業の様子って昔、NHKの特集で見たことがあって、インドすごい…って思った覚えがあった。めちゃくちゃぼろっちい屋根の教室にいっぱいの若者がひしめき合って、教室の端っこの人は雨に濡れないように傘をさしつつ熱心に授業を受けていた。その時、インドはすごい国になるかもしれないって思った。貧富の差は教育の格差に直結する。本当は国を挙げて教育への投資を行うべきなのだけど、インドはまだそこまで至っていはいないのだろうか。やっぱり人数多いからなのかな。近年のインド映画でもずっと貧富の差、教育格差は映画で取り上げられることが多いなって思う。
個人的に、教育って結果が出るまでに長い年月がかかる人への投資だと思う。アーナンド先生がこの私塾を始めてから約20年の歳月が流れている。そろそろ少しずつ結果が見えてくる頃だろう。アーナンド先生の塾から進学した生徒たちはおそらく志も高く、利他精神も高いだろう。これからは彼ら彼女らが母国で活躍する時代がくる。ここから20年、インドはさらに変わっていくだろうなって思った。

平等にチャンスが与えられるべきものこそ教育で、何物にも代えがたい財産になるものなんだなと改めて思う映画だった。