地球上に照射された怪光線の影響により、強大な感染力をもつゾンビの群れが出現してしまう。ロメロ監督「ゾンビ」の日本初公開版（1979年度）を復元している、リバイバル作品。
「メテオ」の映像を流用した、導入部が追加されていることで有名なバージョン。ダリオ・アルジェント監修版をベースにしており、静止画像とフィルター処理により残酷描写が軽減されている（静止画像のほうが高刺激になってしまいそうだが）。
切ない表情を浮かべながらゾンビを射殺するケン・フォリー、微笑みながら迫ってくるハレ・クリシュナのゾンビ、目前のキャンディーに飛びつくチンピラ、爆音で流れまくるゴブリン・サウンド。もはや、「見どころしかない映画」と言っても過言ではない。
「アルジェント監修版」の日本版ソフトには、謎の編集点（ゾンビの死体を別部屋に移すシーン、ヒロインがヘリを飛ばすシーンなど）が存在しているのだが、本作ではそれらがスムーズに繋がっている。そんな、オタク的見地からの鑑賞が捗る逸品。
