桃子

死の真珠の桃子のレビュー・感想・評価

死の真珠(1944年製作の映画)
3.4
「怪奇ホラーのスター」

恥ずかしながら、ベイジル・ラスボーン演じるシャーロック・ホームズを初めて拝見した。私の中ではホームズと言ったら、グラナダテレビシリーズのジェレミー・ブレットなので、他の俳優さんがホームズを演じているのを見ると、どうも違和感がつきまとう。とはいえ、なかなか新鮮な体験だった。Wikiによると「アメリカでは最高のシャーロック・ホームズ俳優として高名である。怪奇ホラーのスターとしても知られる」とのこと。これは是非とも彼が出ている怪奇ホラーを見なくては!
原作は「六つのナポレオン」という短編だそうだ。ミステリアス全開の殺人現場など、“推理小説”好きにはたまらないシーンが満載である。私はよくヴァン・ダインやエラリー・クイーンの推理小説を読むのだが、クリスティーやドイルのように映画化されておらず残念に思っている。1作くらいはあるのかもしれないが、あったとしても鑑賞は無理だろう。そういうわけで、ホームズものはありがたい映像化なのである。
ワトソンを演じているのはナイジェル・ブルースという俳優さんだが、ワトソンにしてはちょっと体重オーバーかなあという印象だった。てっきり初見かと思ったら、「レベッカ」に出ている。誰だっけ?調べたらジャイルズ・レイシー少佐って… 誰だっけ?毎度、私の記憶力はこんなものである(^_^;)
ホームズものが好きな人にはおおいにおすすめするが、ツッコミを入れたくなる箇所がいくつかあるので、ヘタレなミステリーが苦手な方は見ない方がいいかも。私はベイジル・ラスボーンという俳優さんを知ることができただけでも大収穫だった。
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