sithmaro

ブラック・レインのsithmaroのレビュー・感想・評価

ブラック・レイン(1989年製作の映画)
3.8
初めて観た時はチャーリーの最後に愕然とした記憶がある。
日本のヤクザ映画でも凄惨なシーンというのはそこそこあるとは思うが、これ程のものはまず見ないし、何よりこれが邦画ではなくリドリー・スコットが撮っていることに驚かされた。
いや『エイリアン』の監督だし多少はね…という意見もあると思うが、やはりベクトルが違うのでアメリカの刑事物の映画でこれをやるというのは衝撃的でし、これをスクリーンに写し出すのはかなり冒険だったのではなかろうか?

しかし例のシーンがそこまで印象に残るのは単なる衝撃度のみならず、松田優作の鬼気迫る演技があったればこそだろう。
そもそもこんなムカつく松田優作は他では見たことがない。
そんな松田優作演じる佐藤を追うニックとマサ。
よくもまぁマイケル・ダグラスと高倉健のバディなんて思い付いたものだと関心する。
そしてこの全く毛色の違う2人の俳優の化学反応が唯一無二すぎる。

とりあえず舞台は大阪…の筈なのにそこはかとなく漂う異国っぽさも含めて好きな映画。
sithmaro

sithmaro