RyukiW

気まぐれな狂気のRyukiWのネタバレレビュー・内容・結末

気まぐれな狂気(1997年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

【タランティーノ映画のような良質なバイオレンス!隠れた名作!】


気まぐれな狂気」というダサかっこいいタイトルでB級映画を予想していたのですが、良い意味で期待を裏切られました。

まずはストーリーが良いです。4人組に警察のスパイがいるという設定だけで、物語に緊迫感が出てぐっと引き締まりました。
また、キーファー・サザーランドの感情移入できない暴走っぷりやバカさ、ダサさが良い味を出していました。
ヴィンセント・ギャロはやはり醸し出す雰囲気が唯一無二です。繊細さと危なっかしさをうまく持ち合わせた素敵な俳優だと思います
そして道中人質にとった夫婦の夫がだんだんとワルにあこがれて人を殺してしまう。善悪で言えばアクは一線を越えたら戻れないものであり、そのメッセージは深く心に突き刺さります。

ラストシーンは物悲しいですが、乾いた大地でなぜか少し爽快な気分で映画を見終えることが出来ます。音楽もとても良かったと思います。

初期のタランティーノの映画や、トゥルー・ロマンスが好きな方なら合うと思います。タランティーノ映画は中身がないのに面白い、こちらはタランティーノ映画のバイオレンスは中途半端でもメッセージ性で観客を引きつける映画だと思います
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