一流の物まね作品
はっきり言ってモノマネ。
『ルパン三世』を3DCGで描いたのではなく、宮崎駿版『ルパン三世』のモノマネです。
純情な少女を助けるルパンのお話という『カリオストロの城』をちょっと趣向を変えてなぞっただけでした。
ナチの残党のお話としながらも、新しさはどこにも感じることができず、全編既視感のオンパレード。
だいたい、ナチの残党というネタも散々使い古されたネタで今更感満載なのです。
それに、ナチの残党ものにしてしまったために時代が限定されて無国籍、時代を超えた感覚もなくなってしまいました。
とは言うものの、モノマネとしては一流で、さすが山崎貴監督です。
『クレヨンしんちゃん』を実写化したり『ドラえもん』を3DCG化するという節操のなさが見事に生きています。
しかし、どうせだったら、2Dのアニメで作ればよかったのに、そうするとアニメーションとしてのセンスがわかっちゃうってことか…。
ファン・フィクションとして一流のものではありますがオリジナルな作品としての評価は…。
モノマネと割り切って見れば十分楽しめる作品でした。
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