ベイジル・ラスボーン×ナイジェル・ブルースの戦中ホームズシリーズで一番完成度が高かったと記憶している。

パイプをやってバイオリンを嗜む(コカインは流石に出てこない)ホームズ像、なんでもアメリカではラスボーンを最高のホームズ俳優と認知してる人が多いようで、確かに原作の挿絵と面長な感じがめちゃ似てた。
基本情報は『Terror by Night』(46年)の欄に書いたので割愛するけど、本作のストーリーは完全オリジナルだったと思う。映画の特権である"音楽"＝不気味な笛の音、古代インカの埋葬曲が耳に残る。

「初歩的なことだよ。ワトソンくん」というセリフが聞けた。ラスボーン版ホームズの第二弾。終盤のロンドン塔での追いかけっこの俯瞰的なカメラが印象に残った。