2020年公開
監督 ： 行定勲
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演劇を志す何もかも中途半端な青年と、彼を信じ支えようとする彼女の苦しい物語。
誤解を恐れずに感想を言うと、この主人公は真面目なんだと思う。自分にとことん自信が持てず、成功できないかもしれないと言う恐怖に日々苛まれ、保険を掛けるかのように逃げたりはぐらかしたりすればするほど余計に自己嫌悪がましていく。そんな自分を、この子が信じているはずがない、自分にはそんな価値があるはずなどない。だからこの子は、バカに違いない。そうやって歪んだ整合性の取り方をすることが結果として、信じてくれている人を傷つけていることにも、実は気づいていて、でもどうすることもできない。なんで”自分”なんだよって。
自意識過剰と言ってしまえばそれまでなのだけど、真面目なんだと思うし、悲しい哉、すごい彼の考え方が、わかる自分がいるので、うおおおおおって見ていてなる。途中から、沙希が健気すぎて見てられなくなる。もう傷つけないであげて・・・と。なぜあのクズとあんないい子が、と言うのは違くて、そんな二人だからこそ、なのだと思う。
松岡茉優さんは本当にいい女優さんになってって、対談したことが僕の自慢にどんどんなってます。応援してます。
